ツール呼び出し(Tool Calling)|AI 用語辞典
用語辞典 / インフラ・検索

ツール呼び出し(Tool Calling)Tool Calling — 読み:つーるよびだし

ツール呼び出し(Tool Calling)は、AIが文章を作る途中で、外部の計算機・検索・社内システムを呼び出せる仕組みです。どの道具を、いつ、どの引数で呼ぶかをモデルが決め、実行そのものはモデルの外側が行います。このページでは、仕組み・出典・向き不向き・FAQ をまとめます。

分類:インフラ・検索タイプ:実務型(プロンプト 3 本)更新:2026年10月25日出典付き:はい
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導入Introduction

ツール呼び出し(Tool Calling)は、AIが文章を作る途中で、外部の計算機・検索・社内システムを呼び出せる仕組みです。どの道具を、いつ、どの引数で呼ぶかをモデルが決め、実行そのものはモデルの外側が行います。このページでは、仕組み・出典・向き不向き・FAQ をまとめます。

このページの使い方:定義と仕組みで概念を掴み、プロンプト集で実務に落とし込み、FAQ で細部を確認できます。関連用語のリンクで、必要な範囲だけをたどって学べます。
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用語の定義Definition

ツール呼び出し(Tool Calling)は、AIが文章を作る途中で、外部の計算機・検索・社内システムを呼び出せる仕組みです。どの道具を、いつ、どの引数で呼ぶかをモデルが決め、実行そのものはモデルの外側が行います。このページでは、仕組み・出典・向き不向き・FAQ をまとめます。

  • 道具の一覧と使い方をモデルに渡し、呼ぶかどうかの判断をモデルに任せる
  • 実行はモデルの外側。結果を文脈に戻して続きを生成する
  • 道具を増やすほど選択の誤りが増えるため、数の管理が要る

出典:my-best.ai 用語辞典「ツール呼び出し(Tool Calling)」(https://my-best.ai/ai-dictionary/tool-calling/)

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仕組み・原理How it works

① モデル単体が苦手な処理を外に出す

言語モデルは、文章の続きを作る計算で動いています。そのため桁の多い計算や、最新の在庫数のような「モデルの中に無い値」を扱うのは得意ではありません。論文は、算術や事実の参照といった単純な機能で小さな専用の仕組みに劣る場合があると指摘しています。この部分を外部の道具に任せるのがツール呼び出しです。

② 道具の説明をモデルに渡す

道具を使うには、どんな道具があり、何を受け取り、何を返すのかをモデルに伝える必要があります。名前・用途・引数の型をまとめた定義をプロンプトと一緒に渡すと、モデルは文章の続きとして「この道具をこの引数で呼ぶ」という形を出力します。呼び出しの形式を決めておくことで、外部のプログラムがその部分だけを取り出して実行できます。

③ 実行はモデルの外側で行う

モデルは道具を実行しません。モデルが返すのは「どの道具を、どの引数で」という指示までです。実際の実行はアプリケーション側が行い、返ってきた結果を会話の文脈に足して、もう一度モデルに渡します。この往復があるため、権限の確認や実行前の承認を、モデルの外側に置けます。

④ 道具を増やすほど選択が難しくなる

論文が示した構成では、モデル自身が「どのAPIを呼ぶか、いつ呼ぶか、どんな引数を渡すか、結果をどう次の語の予測に組み込むか」を学習で身につけます。道具の候補が増えると、似た用途の道具を取り違える可能性も増えます。数を使い切るより、用途が重ならないように絞るほうが安定します。

1依頼を受け取る文章の続きとして道具の必要性を判断する2道具と引数を出力する名前と引数を決まった形式で返す3外側が実行する権限を確認してから呼び出す4結果を文脈に戻す返り値を会話に足して再び渡す
ツール呼び出しは「モデルが決め、外側が実行する」
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原始出處Origin

ツール呼び出しの考え方を示した研究として、2023年2月に公開された Toolformer の論文があります。著者らは、言語モデルが簡単なAPIを通じて外部の道具を使えるようになると述べ、「どのAPIを呼ぶか、いつ呼ぶか、どんな引数を渡すか、結果をどう次の語の予測に組み込むか」をモデル自身が決める構成を提案しました。学習には各APIにつき少数の例だけを使う自己教師ありの方法をとり、計算機、質問応答システム、2種類の検索エンジン、翻訳、カレンダーを組み込んでいます。論文では、言語モデルとしての基本能力を損なわずに、Zero-shot の性能が改善したと報告されています。なお、この論文は学習方法の研究であり、現在の各サービスの実装や料金を示すものではありません。

  • Schick ほか「Toolformer: Language Models Can Teach Themselves to Use Tools」(arXiv:2302.04761、2023年2月9日公開、2026年10月25日参照)
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応用シーンUse cases

見積もりの計算

単価と数量の掛け算を計算の道具に任せます

在庫と納期の照会

社内システムを呼び、手元にない値を取ります

予定の調整

カレンダーの空きを確認して候補を出します

社内文書の検索

文書検索の道具を呼び、根拠を集めます

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メリット・デメリットPros & Cons

メリット

  • 計算や最新値の参照をモデルの外に任せられる
  • 実行の前に承認を挟めるため、影響の大きい操作を止められる
  • どの道具をどの引数で呼んだかが記録に残る

デメリット・注意点

  • 道具の定義を整える作業が別に必要になる
  • 似た道具が多いと取り違えが起きる
  • 実行を許す範囲の設計を誤ると、権限の外の操作につながる
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よくある誤解Misconceptions

AIが自分で計算している
計算そのものは道具が行います。モデルが担うのは「計算が必要だと判断し、式を組み立てる」部分です。道具を渡さずに桁の多い計算をさせると、それらしいが誤った値が出ることがあります。
道具を増やせば増やすほど賢くなる
増やすと選択の難易度が上がります。用途が重なる道具が並ぶと、近い名前の別の道具を呼ぶ取り違えが起きます。まずは1〜2個の道具で運用し、必要になった分だけ足す順が安全です。
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関連用語Related terms

用語同士は相互リンクされています。未掲載の用語は用語一覧の該当項目へリンクします。

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プロンプト集Prompt collection

実務でそのまま使えるプロンプト例です。コピーして〔 〕内を置き換えてください。同じカードはプロンプト集にも掲載されています。

ツール呼び出し(Tool Cal

道具の一覧を整理させる

設計の準備

これからAIに渡す道具の候補を整理します。次の作業一覧を見て、①外部の道具に任せるべき作業 ②AIの文章生成だけで足りる作業 ③人が実行すべき作業、の3つに分けて表にしてください。
作業一覧:(ここに貼る)
ツール呼び出し(Tool Cal

道具の定義を書かせる

定義の作成

次の道具について、AIに渡す定義文を書いてください。①道具の名前(英小文字とアンダースコア) ②何をするか1文 ③受け取る引数と型 ④返す値の形 ⑤呼んではいけない条件、の5項目で整理してください。
道具:(ここに書く)
ツール呼び出し(Tool Cal

呼び出しの記録を点検させる

運用の確認

次の実行ログを読み、①不要な呼び出し ②引数の取り違え ③同じ道具の重複呼び出し、の3つの観点で指摘してください。指摘は「行番号・観点・直し方」の3列の表にしてください。
実行ログ:(ここに貼る)
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FAQ(よくある質問)FAQ

関数呼び出し(Function Calling)と何が違いますか?
呼び方の違いが主で、指している仕組みはほぼ同じです。「関数」と呼ばれていたものが、検索や予約のような関数以外の操作も含むようになり、「ツール」と呼ばれることが増えました。実装によっては、渡せる道具の種類や制限が異なります。
道具は誰が作りますか?
多くは自社のシステム担当者か、外部サービスの提供者が用意します。AI側は「どんな道具があるか」の定義を受け取るだけで、実際の処理は用意した側で動きます。そのため、実行できる範囲と権限は、用意する側の設計で決まります。
失敗したときはどうなりますか?
呼び出しの形式が崩れる、存在しない道具を指定する、引数の型が合わない、といった失敗が起きます。多くの実装では、失敗をそのままモデルに返してやり直させる工程を入れられます。同じ失敗を繰り返す場合は、道具の説明文が曖昧なことが原因のことが多いです。
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出典・参考文献References

出典:次の一次資料を参照しました(参照日 2026年10月25日)。リンクは貼らず、媒体名と資料名のみを記します。

  • Schick ほか「Toolformer: Language Models Can Teach Themselves to Use Tools」(arXiv:2302.04761、2023年2月9日公開、2026年10月25日参照)

定義・出典の記述は一次資料に基づきます。リンク先の内容は公開時点のものです。

学習ルート:はじめての方は チュートリアル「はじめての LLM 活用」 から読み、用語の意味を引くときは 用語一覧、そのまま使える例文は プロンプト集、実務の手順は ガイド一覧 を参照してください。
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まとめSummary

ツール呼び出しは、AIが外部の計算・検索・社内システムを呼び出せる仕組みです。どの道具をどの引数で呼ぶかはモデルが決め、実行は外側が行います。計算や最新値の参照を任せられる一方、道具の定義と権限の設計が別途必要になります。まず1〜2個の道具から始め、実行ログを見ながら足していく順が安全です。

  • 道具の定義をモデルに渡し、呼ぶかどうかはモデルが判断する
  • 実行はモデルの外側。結果を文脈に戻して続きを生成する
  • 道具の数が増えるほど取り違えが増えるため、絞って運用する

次はチュートリアルで手を動かす

ツール呼び出しを1つだけ試す:定義と承認の置き方を決める手順 — 所要 15〜30 分程度の実践形式です。

チュートリアルを開く →

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