同じような依頼を何度も書いているなら、それは雛形を作る合図です。雛形にしておくと、書き忘れが減り、結果のばらつきも小さくなります。本記事では、Learn Promptingが公開しているプロンプトエンジニアリングの講座で扱われている考え方を参考に、自分用の雛形を作る手順を5つに整理します。

雛形が必要になるのはどんなときか
週に何度も同じ種類の依頼を出している作業は、雛形の候補です。議事録の整形、文章の要約、表の整理などが代表例です。逆に、毎回目的が変わる調べ物は、雛形にすると形だけが残って中身が伴いません。
手順1:依頼を「目的・材料・形」に分解する
いま書いているプロンプトを、3つの要素に分けます。何をしたいのか(目的)、何を渡すのか(材料)、どんな形で返してほしいのか(形)です。分けておくと、変わらない部分と毎回変わる部分がはっきりします。
手順2:毎回変わる部分を差し替え口にする
材料や条件のうち毎回変わるものを、〔 〕で囲んだ差し替え口にします。たとえば「〔会議の文字起こし〕を、決定事項・担当・期限の表にしてください」のように書きます。差し替え口は3〜5か所に収めるのが使いやすさの目安です。
手順3:条件と禁止事項を書き足す
出力の長さ、文体、専門用語の扱い、書いてはいけない内容を指定します。「専門用語は初出時に短く説明する」「推測で補わず、不明な点は不明と書く」といった条件を入れると、後から直す手間が減ります。条件は増やしすぎず、実際に直した点だけを足していきます。
手順4:繰り返し使う条件は前提に移す
どの依頼でも共通して守ってほしい条件は、毎回のプロンプトではなく前提として設定します。この置き場所がシステムプロンプトです。役割や禁止事項を前提に移すと、雛形そのものを短く保てます。
手順5:使った記録から見直す
雛形を使った結果を数件分ためて、直した箇所を書き出します。同じ修正が3回出たら、それは雛形に取り込む合図です。逆に一度も使われていない条件は削ってよい候補です。使うほど短く、的確になっていきます。
雛形の構成例
| 要素 | 置き場所 | 例 |
|---|---|---|
| 役割・禁止事項 | 前提(システムプロンプト) | 「あなたは議事録の整理担当。推測で補わない」 |
| 目的と出力形式 | 雛形の固定部分 | 「決定事項・担当・期限の表にする」 |
| 材料 | 雛形の差し替え口 | 「〔文字起こし〕」 |
| 条件の微調整 | その回の追記 | 「今回は箇条書きを3行以内に」 |
よくある質問(FAQ)
Q. 雛形を使うと、かえって結果が悪くなることがあります。
A. 条件を詰め込みすぎると、どれを優先すべきかが曖昧になり、指示が届きにくくなります。まず条件を3つほどに絞り、実際に困った点だけを足していく進め方にすると安定します。
Q. どのくらいの長さが適切ですか?
A. 長さより、要素が過不足なく入っているかで判断します。目的・材料・形・条件の4点がそろっていれば、短いほうが扱いやすくなります。長い雛形は読み返すのが負担になり、結局使われなくなります。
Q. 使い回せる雛形はどこに保管すればよいですか?
A. チームで使うなら、共有できる場所に1つだけ置き、版を分けずに更新するのがおすすめです。複数の版が流通すると、どの結果がどの雛形によるものか分からなくなります。本サイトのプロンプト集のように、シーン別に整理しておくと探しやすくなります。
編集部の見解
雛形づくりで大切なのは、最初から完成形を目指さないことです。当編集部では、いま使っているプロンプトに差し替え口を1つ入れるところから始めることをすすめています。使うたびに直した点を書き足していけば、数週間で自分の業務に合った形になります。雛形は作るものではなく、育てるものだと考えると続けやすくなります。
my-best.ai 編集部
道具選びに迷ったときは、Poe のレビューで複数モデルを比べやすい環境の使い方を確認できます。
出典:Learn Prompting「Introduction to Prompt Engineering」「Advanced Prompt Engineering」(要約して紹介しています)
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