AIの返事をそのまま次の処理に渡すと、項目が足りない、日付の形が違う、余計な一文が混ざる、といった理由で止まります。人が読むぶんには問題にならない差が、プログラムには致命傷になります。DeepLearning.AI の講座では、受け取る側の型を先に決め、入力も出力も検証する形を扱っています。

手順1:受け取る項目を決める
次の処理が実際に使う項目だけを残します。担当者名、期限、区分のように、後続の分岐や表示に使うものだけです。使わない項目を増やすと、埋まらない項目の扱いを決める作業が増えます。講座でも、自由な文章の生成と、システムにつなぐ出力を分けて扱っています。まずは3〜5項目から始めます。
手順2:型をコードで書く
Pythonなら、データ検証用のライブラリである Pydantic のモデルとして書きます。項目名と型、必須かどうかを宣言します。講座では、まずモデルの基本を押さえ、次にモデルの応答を検証する流れになっています。選択肢を絞れる項目は、自由な文字列ではなく、決まった値の一覧として書きます。ここを緩くすると、表記の揺れが後工程に流れます。
手順3:呼び出しにモデルを渡す
対応しているモデルなら、呼び出し時にこのモデルを渡すと、その形に沿った応答が返ります。講座では、API呼び出しにモデルを直接渡す方法が扱われています。形式を文章で指示するより、宣言した型のほうが崩れにくくなります。対応していない場合は、応答を検証してから使う形に戻します。
手順4:返ってきた値を検証してから次へ渡す
必須項目の欠落、型の不一致、選択肢の外れを確認します。通らなかった場合は、その場で止めるか、1回だけ聞き直します。聞き直しを繰り返すと同じ失敗を堂々巡りします。どの項目で落ちたかを記録すると、指示の書き方の問題か、型の定義の問題かを切り分けられます。検証の考え方はハルシネーションの対策とも重なります。
手順5:道具の引数にも同じ型を使う
AIに道具を呼ばせる場合、引数の形も同じ型で定義します。講座では、道具呼び出しと構造化出力を組み合わせる回が置かれています。入口と出口を同じ型で押さえると、どこで崩れたかが分かります。道具の呼び出し自体はFunction Callingのページで確認できます。
FAQ
Q. 型を決めると、表現の幅が狭くなりませんか?
A. 狭くなります。自由な文章を書かせたい場面では型を決めず、後続の処理に渡す場面だけ型を決めます。講座も、自由な生成と、システムにつなぐ出力を分けて説明しています。
Q. 検証に落ちたときは、どう直しますか?
A. 落ちた項目と理由を先に記録します。同じ項目が繰り返し落ちるなら、型の定義か指示の書き方のどちらかが原因です。項目を緩めるのは最後にします。
出典
出典:DeepLearning.AI「LLMワークフローのための Pydantic」(原題 Pydantic for LLM Workflows、Ryan Keenan、2026年10月13日更新、2026年10月27日参照)
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本記事の手順を実際に回すときに、候補になるツールを挙げます。いずれも無料から試せる範囲があり、料金や機能は各サービスの公式情報で確認してください。
関連ガイド
同じ時期に公開した実務ガイドと、用語の定義ページです。手順の前提が分からない場合は、用語ページから確認してください。コピーして使える依頼文が欲しいときは、プロンプト集も参照してください。
- エージェントに記憶を持たせる:3種類の記憶を分ける5手順
- 定例作業を決まった時刻に回す:スケジュール実行の組み方5手順
- Function Calling(用語辞典)
- AI用語辞典(五十音順の一覧)
- はじめての LLM 活用(学習ルート)
- ガイド一覧(実務手順をまとめて読む)
- AIツール一覧(道具から探す)
- 比較記事一覧(料金と機能で比べる)
- レビュー一覧(使った記録を読む)
編集部の見解
型を決めると、失敗の場所がはっきりします。うちでも、要約の結果をそのまま表に流していたときは、どこで崩れたのか分からず、出力を目で追うしかありませんでした。項目を宣言してからは、落ちた項目名が出るので、指示を直すのか型を直すのかがすぐ決まります。いちばん多い失敗は、選択肢を絞らずに自由記述にした項目でした。後から値を揃える作業のほうが高くつきます。
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