AIエージェントを作るとき、最初に決めるのは文章をどう読ませるかです。LangChainはエージェントの実行と監視までを有料の基盤で支える作り、LlamaIndexはPDFや表の読み取りに特化した解析を売りにしています。運用の見える化を優先するなら前者、資料の読み取り精度を優先するなら後者になります。

無料で使える範囲
どちらもライブラリ自体は無料
LangChainもLlamaIndexも、オープンソースのライブラリとして公開されていて、手元で動かす分には費用がかかりません。課金が発生するのは、両社が提供する運用の基盤を使う場合です。ここを分けないと見積りがずれます。
有料部分の入口が違う
LangChainのLangSmithは、Developerが1シートあたり月0ドル、Plusが1シートあたり月39ドル、Enterpriseが個別見積りです。実行基盤のEngineはLSUという単位で課金され、1 LSUが1.00ドル。LlamaIndexのLlamaParseは、Freeが月0ドルで1万クレジット、Starterが月50ドルで4万クレジット、Proが月500ドルで40万クレジットです。1,000クレジットが1.25ドルで、超過分は従量で加算されます。
比較表
| 比較項目 | LangChain | LlamaIndex |
|---|---|---|
| ライブラリ | オープンソース(無料) | オープンソース(無料) |
| 有料の入口 | LangSmith Developer 1シート月0ドル | LlamaParse Free 月0ドル(1万クレジット) |
| 中間プラン | LangSmith Plus 1シート月39ドル | Starter 月50ドル(4万クレジット) |
| 上位プラン | Enterprise 個別見積り | Pro 月500ドル(40万クレジット) |
| 向く用途 | エージェントの改善を回す開発チーム | 請求書・契約書など表の多い資料の処理 |
クレジットの減り方が読めるか
LlamaParseのクレジットは、解析や抽出の処理ごとに消費します。基本の解析は1ページあたり1クレジットからで、表やグラフの抽出を足すほど増えます。同じ文書を再度解析しても消費しない仕組みがあります。
何を任せるかで分かれる
LangChainは実行と評価
LangChainはエージェントの実行、テスト、評価、監視をひとつの流れにまとめます。プロンプトの変更が結果にどう効いたかを比べる画面があり、複数人で改善を回す場面に向きます。モデルの切り替えも設定で行えます。
LlamaIndexは読み取りの精度
LlamaIndexのLlamaParseは、130以上のファイル形式と80以上の言語に対応すると公式に記載があります。表の抽出、グラフの読み取り、バウンディングボックス付きのレイアウト検出、構造化JSONへの変換が用意され、請求書や契約書のように表と図が混ざる資料に向きます。
どちらを選ぶか
すでにエージェントの動きが固まっていて、改善の履歴と評価を残したいならLangChainのLangSmith Plus(1シート月39ドル)。資料の読み取りが最初の壁になっているならLlamaIndexのStarter(月50ドル・4万クレジット)から試す順番です。両方を使う場合は、読み取りをLlamaParse、実行の監視をLangSmithに分けると重複しません。
料金・プラン構成・搭載機能は変更が頻繁です。本記事は2026年10月27日時点で各社公式サイトに表示されていた内容の整理です。為替や地域、為替レートによって表示額は変わるため、契約前に必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。
使用感はLangChainのレビュー、LlamaIndexのレビューで詳しく確認できます。
よくある質問
Q. 無料だけで本番運用できますか
A. ライブラリは無料ですが、監視や解析の基盤は有料です。小規模なら無料枠で足りますが、処理量が増えると従量の費用が発生します。
Q. 日本語の文書も解析できますか
A. LlamaParseは80以上の言語に対応すると公式に記載があります。日本語の表や縦組みは崩れやすいため、実際の資料で試す必要があります。
Q. どちらか一方だけ契約すれば足りますか
A. 読み取りと監視は別の工程なので、片方だけで完結しない場合があります。まず詰まっている工程に合わせて片方を契約し、不足が出てから足す順番が無駄になりません。
Q. セキュリティの要件は満たせますか
A. LlamaParseはSOC 2 Type II、GDPR、HIPAAの取得を案内しています。LangSmithはEnterpriseで統制機能が加わります。
Q. 費用はどのくらいで読めますか
A. LlamaParseは1,000クレジットが1.25ドルと単価が明示されています。LangSmithはシート単価とLSUの単価を組み合わせて見積もります。
まとめ
LangChainはライブラリが無料で、LangSmithのPlusが1シートあたり月39ドル、Engineが1 LSUあたり1.00ドル。LlamaIndexもライブラリは無料で、LlamaParseのStarterが月50ドル、Proが月500ドルです。監視と評価ならLangChain、読み取り精度ならLlamaIndexです。AI開発ツールの比較一覧も参考にしてください。
編集部の見解
この2つは競合というより、担当する工程が違います。LangChainは動かしたあとの改善に強く、LlamaIndexは読ませる前の整形に強い。読み取りがずれたまま監視の画面を増やしても解決しません。逆に読み取りが安定しているなら、評価の仕組みがないと改善が勘に頼ります。どちらを先に置くかは、詰まっている工程で決めてください。
my-best.ai 編集部
出典:LangChain 公式料金ページ「LangSmith Plans and Pricing」、LlamaIndex 公式料金ページ「LlamaParse Pricing: Compare Plans and Credits」(いずれも2026年10月27日確認)
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