中国発の大規模言語モデルを業務で使うとき、最初に見るべきは文章を一度にどこまで読めるかと、APIの従量単価です。Kimiは長い文脈を前提にしたモデル構成、Qwenはテキスト以外の画像・音声・動画まで同じ基盤に並べる構成になっています。長文の読み込みが中心なら前者、複数の種類の入力をまとめたいなら後者です。

文脈の長さと単価
KimiはK3系で約100万トークン
KimiのK3系モデルは、いずれも1,048,576トークンの文脈を扱うと公式ドキュメントに記載があります。APIは従量課金で、kimi-k3.1-proが入力100万トークンあたり2.00ドル、出力10.00ドル。kimi-k3が入力3.00ドル、出力15.00ドル。キャッシュが効いた入力は0.20ドルまで下がります。
Qwenはモデルを用途で選ぶ
QwenはAlibaba CloudのModel Studioに、qwen3.8-max、qwen3.7-plus、qwen3.8-flashといったモデルが並びます。同じ基盤に画像生成のqwen-image-3.0-pro、音声合成、音声認識、埋め込みまで揃う点が特徴です。APIの単価はモデルごとに設定され、公式の一覧で確認する形になります。
比較表
| 比較項目 | Kimi | Qwen |
|---|---|---|
| 文脈長 | K3系は1,048,576トークン、K2系は262,144トークン | モデルごとに設定(公式一覧で確認) |
| 主力モデル | kimi-k3.1-pro/kimi-k3 | qwen3.8-max/qwen3.7-plus/qwen3.8-flash |
| API単価(入力) | 100万トークンあたり2.00ドル(k3.1-pro) | モデルごとに設定(公式で要確認) |
| API単価(出力) | 100万トークンあたり10.00ドル(k3.1-pro) | モデルごとに設定(公式で要確認) |
| チャット画面 | kimi.com(無料で利用可) | chat.qwen.ai(無料で利用可) |
| 提供終了の予定 | K2系は2026年12月末までに終了予定 | —(公式未公表) |
K2系の提供終了が決まっている
KimiはK2系モデルについて、2026年10月31日以降は新規登録者に提供せず、2026年12月末までに全モデルを終了すると公式に告知しています。既存の利用者は影響を受けないとされていますが、K2系の単価を前提にコストを組んでいる場合は移行の計画が要ります。
使い始めやすさ
チャット画面はどちらも無料で試せる
Kimiはkimi.comで、Qwenはchat.qwen.aiで、いずれもアプリから無料で対話を試せます。APIの契約は別で、Kimiはプラットフォームの登録、QwenはAlibaba Cloudのアカウントが必要です。まず画面で精度を見て、それからAPIに進む順番が無駄になりません。
日本語の扱い
どちらも日本語の指示を理解します。ただし生成される文章の調子はモデルで差があり、敬語の粒度や漢語の選び方が変わります。社外文書に使うなら、同じ指示で両方を走らせて読み比べてください。
どちらを選ぶか
契約書や仕様書のような長い文書を1回の呼び出しで読ませたいならKimiのK3.1 Pro。画像や音声も同じ基盤でまとめたい、あるいは中国語と日本語の両方を同じ基盤で扱いたいならQwenが候補です。単価だけで比べるとKimiのK2.7 Codeが入力0.95ドルと安いものの、この系列は終了が告知されているため、新規の設計には向きません。
料金・プラン構成・搭載機能は変更が頻繁です。本記事は2026年10月27日時点で各社公式サイトに表示されていた内容の整理です。為替や地域、為替レートによって表示額は変わるため、契約前に必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。
使用感はKimiのレビュー、Qwenのレビューで詳しく確認できます。
よくある質問
Q. 日本語で使っても不自然になりませんか
A. 指示は通りますが、敬語の粒度や漢語の選択はモデルごとに癖があります。社外文書の前に同じ原稿で読み比べてください。
Q. 無料でAPIは試せますか
A. Kimiはプラットフォームの登録後に従量課金が基本です。QwenはAlibaba Cloudの無料枠の有無が地域で変わるため、契約前に公式の案内を確認してください。
Q. 長い文書はそのまま渡せますか
A. KimiのK3系は約100万トークンの文脈を持つため、数百ページの資料でも分割せずに渡せる場合があります。実際の上限は抽出方法で変わります。
Q. 画像の理解もできますか
A. Qwenは視覚理解のモデルを同じ基盤に用意しています。Kimiはファイルからの内容抽出に対応しますが、扱える形式は公式の案内で確認してください。
Q. 料金は円で表示されますか
A. どちらも米ドル建ての表記です。請求額は決済時の為替で変わるため、予算には余裕を持たせてください。
まとめ
KimiはK3系で1,048,576トークンの文脈、kimi-k3.1-proが入力2.00ドル・出力10.00ドル(100万トークンあたり)。QwenはModel Studioに用途別のモデルを並べ、単価は公式一覧で確認する形です。長文の一括処理ならKimi、入力を1か所に集めるならQwenです。生成AIの比較一覧も合わせてご覧ください。
編集部の見解
この2つは、性能の優劣より契約の入口で決まります。Kimiはモデル名と単価が1枚の表にまとまっていて読みやすい半面、K2系の終了のように前提が動く箇所があります。Qwenはモデルが多く、用途に合うものを選ぶ手間がかかります。長文の処理ならKimi、画像や音声も同じ請求にまとめたいならQwenです。
my-best.ai 編集部
出典:Kimi API Platform「Model Inference Pricing Explanation」、Kimi 公式サイト、Alibaba Cloud Model Studio「Supported Models and Capabilities Overview」(いずれも2026年10月27日確認)
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