会議が終わった直後、議事録を書く手が止まる。Fireflies.ai(ファイヤフライズ)は、その工程を会議の記録ごと自動化するツールです。編集部では、オンライン会議への参加から議事録の共有、過去会話の検索までを実際に進めてみました。無料プランでも文字起こし自体は無制限で使える点が大きな特徴です。本記事では2026年10月時点の公式情報をもとに、無料と有料の差、料金、導入の判断軸を整理します。
この記事の結論
- 強みはZoom・Google Meet・Teamsの会議に自動で参加して文字起こしと要約まで済ませることです
- 料金はFree 0ドル/Pro 月18ドル(年払いで1席あたり月10ドル)/Business 月29ドル(同19ドル)/Enterprise 月39ドル(年払いのみ)
- 無料プランでも文字起こしは無制限(要約は制限あり、保存はチーム400分)
- 有料は動画録画・要約無制限・統合の拡充が主な差で、1席あたりの追加コストで判断できます
- 注意点:議事録の精度は話者分けと固有名詞に左右されます。導入直後は用語集の整備が効きます
Fireflies.aiとは?基本情報
Fireflies.aiは、オンライン会議にAIノートテイカーを参加させて、文字起こし・要約・検索可能な記録を作るツールです。Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsなど主要な会議ツールに対応し、会議の予定に合わせてボットが自動で入室します。手元で録画・録音する必要がなく、参加者が普通に会議を進めるだけで記録が残るのが特徴です。
編集部が最初に確認したのは、無料プランの範囲です。文字起こし自体は無制限で、100以上の言語に対応します。制限がかかるのは要約(AIサマリー)と保存容量のほうで、無料はチームあたり400分のストレージ、要約は限定的です。有料プランのProは1席あたり月18ドル(年払いで月10ドル)で、要約が無制限になり、動画録画やダウンロード、統合機能が開きます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供元 | Fireflies.ai(海外のAI議事録企業) |
| 提供形態 | Webアプリ、デスクトップアプリ、モバイルアプリ(iOS・Android)、Chrome拡張、API |
| 対応OS | OSに依存せず利用できます。Windows・macOS・モバイル向けアプリもあります |
| 主な用途 | 会議の文字起こし、AI要約、議事録の検索、動画録画、タスク抽出、チームでの共有 |
| 対応会議ツール | Zoom、Google Meet、Microsoft Teams など |
| 対応言語 | 100以上の言語の文字起こしに対応 |
| AIアシスタント | AskFred(会議の内容について質問できるAI) |
| 無料プラン | あり(文字起こし無制限・要約は制限あり・保存400分/チーム) |
| 料金 | 月10ドル〜39ドル/席(年払い) |
同じAI議事録でも、Otter.aiは英語圏での利用に厚く、Firefliesは多言語対応とチーム機能、APIまで視野に入れた構成です。個人かチームか、記録を「残す」のか「活用する」のかで選ぶ軸が変わります。
実際に使ってみた感想
ボットが入るだけで、録画の手間が消える
会議の予定と連携すると、開始時刻にボットが自動で入室しました。参加者は画面に「Firefliesが参加中」と出るだけで、録音ボタンを押す工程が丸ごと消えるのが快適です。終了後すぐに文字起こしと要約が届き、次の会議の前に前回の決定事項を確認する流れが自然に組み上がりました。
要約は「決定事項の見落とし防止」に効く
AIサマリーは、議題ごとの要点、決定事項、アクション項目に分かれて返ってきます。編集部の実感では、要約の文章をそのまま議事録にするというより、「話したはずの結論が書いてあるか」のチェックリストとして使うのが効果的でした。話者ごとの発言量の集計も付き、聞き役に回りがちなメンバーの話題を拾うきっかけになりました。
日本語は実用だが、固有名詞の整備が要る
日本語の会議でも文字起こしは実用レベルです。ただし、製品名や人名の変換が崩れることがあり、頻出する固有名詞は用語集として登録しておくと精度が安定しました。会議の最初に参加者が名乗る時間を1分作るだけでも、話者分けの精度が上がります。運用の設計で仕上がりが大きく変わるタイプのツールです。
Fireflies.aiの良い点
- 文字起こしが無料で無制限。コストをかけずに全会議の記録を残せます
- 主要会議ツールに自動参加。Zoom・Google Meet・Teamsの予定に合わせてボットが動きます
- 100以上の言語に対応。日本語の会議もそのまま記録できます
- 要約とタスク抽出。決定事項とアクションが整理されて届き、フォローアップが速くなります
- 過去会話の検索。「あの会議で何と言ったか」がキーワードで引けます
- APIと統合が豊富。CRMやタスク管理ツールに記録を流す自動化が組み立てられます
会議の記録を仕事の流れに組み込むなら、抽出したアクションをNotion AIやClickUpに渡す連携が効きます。定型の連携そのものを仕組み化するなら、ZapierやMakeとの組み合わせで、議事録の配信まで自動化できます。
気になった点・導入前の注意点
- 無料は保存400分/チーム。記録を長く残す用途には早期に有料の判断が要ります
- 無料の要約は制限付き。AIサマリーを本格的に使うならPro以上です
- 録画は有料プランの機能。無料では文字起こしとノートが中心になります
- 話者分けと固有名詞の精度は、会議の進め方に依存します
- 機密情報の取り扱いは設定次第。参加者への通知と社内ルールの整備が先です
- クレジット制のAI機能がある。AI SkillやVoice Agentの利用量はプランごとの上限内です
とくに5点目は導入の前に押さえたい部分です。会議の内容を外部サービスに預けるため、参加者への事前通知、録音の同意、機密度の高い案件の扱いを社内で決めておく必要があります。技術面ではSSOやHIPAA対応は上位プランの領域なので、企業での導入では契約プランの選定とセットで確認してください。
Fireflies.aiの料金プラン
プランは4段階で、Pro・Businessは月払いと年払いを選べます。料金は1席あたりで、年払いにすると月あたりの負担が下がります。
| プラン | 月額(年払いの月あたり) | 主な違い |
|---|---|---|
| Free | 0ドル | 文字起こし無制限(要約は制限あり)。保存はチーム400分。AIクレジットは月20。AskFredは限定的 |
| Pro | 月18ドル(年払いで月10ドル) | 要約無制限、1席あたり8,000分の保存。動画録画、文字起こしと録画のダウンロード、統合の無制限、Personal/E-mail Assistant、AI Skills |
| Business | 月29ドル(年払いで月19ドル) | 保存無制限、AIクレジット月30。多言語モード、会話インテリジェンス、チーム分析、公開会議アクセス |
| Enterprise | 月39ドル(年払いのみ) | SSO+SCIM、監査ログ、HIPAA対応、プライベートストレージ、データ保持のカスタム設定、専任サポート |
料金・保存容量・付帯機能は変更されることがあります。米ドル建てのため、日本円での請求額は決済時の為替とカード会社の手数料で変わります。記載の数値は2026年10月時点の公式料金ページに基づきます。AIクレジットの消費は機能ごとに異なり、公式のクレジット説明をご確認ください。
他のAI議事録ツールとの違い
AI議事録は、録音の持ち込み型と、会議への自動参加型に分かれます。Firefliesは後者の代表で、チーム運用とAPIまで見据えた構成です。
| 比較軸 | Fireflies.ai | 録音持ち込み型(例:Otter.ai) | 会議の自動化全体(例:Zapier) |
|---|---|---|---|
| 記録のしかた | ボットが会議に自動参加 | 録音ファイルやアプリで取り込む | 会議ツール外の処理をつなぐ |
| 得意なこと | チームでの継続記録と検索 | 個人ノートとしての柔軟さ | 記録後の配信・タスク化 |
| 多言語 | 100以上の言語 | 対応言語はサービスによる | ― |
| 管理機能 | SSO・監査ログ・HIPAA(上位) | 限定的 | ― |
| 向く人 | 会議が多いチーム・営業組織 | 個人のメモ用途 | 業務全体を繋ぎたい管理者 |
判断の目安は「誰のために記録するか」です。個人の備忘なら録音持ち込み型で足りますが、チームで同じ記録を共有し、検索して使うならFirefliesの形が効きます。記録後の処理をさらに自動化したい場合はTaskadeのようなタスクツールとの連携で仕上げられます。
Fireflies.aiはどんな人におすすめか
- 毎日のようにオンライン会議があり、議事録の作成が追いつかないチーム
- 営業の商談を記録し、CRMに流して振り返りたい営業マネージャー
- 決定事項とアクションの抜けを防ぎたいプロジェクトマネージャー
- 無料でまず全会議の文字起こしを始めたい個人・小規模チーム
- 議事録をAPIで社内システムに組み込みたい開発担当者
よくある質問(FAQ)
Q. Fireflies.aiは無料で使えますか?
A. 使えます。文字起こし自体は無制限で、100以上の言語に対応します。ただしAI要約は制限付きで、記録の保存はチームあたり400分までです。まず無料で主要な会議を記録し、要約と保存の必要性が見えてきたらProを検討する順番が現実的です。
Q. 日本語の会議も記録できますか?
A. 記録できます。日本語の文字起こしは実用レベルで動作しますが、固有名詞の変換が崩れることがあります。頻出する製品名や人名を用語集に登録し、会議の最初に参加者が名乗る時間を作ると、精度が安定します。
Q. 会議にボットが参加することを伝える必要はありますか?
A. 伝える必要があります。会議の録音・記録は参加者の同意を前提に運用すべきで、多くの組織では事前の通知をルール化しています。ボットの参加は会議画面に表示されますが、社内のガイドラインとして明文化しておくと安心です。
Q. 議事録を他のツールに連携できますか?
A. 連携できます。タスク管理やCRM、チャットツールへの統合が用意されており、Pro以上では統合が無制限になります。抽出したアクションをタスク管理ツールに渡す運用は、議事録を「読むもの」から「動かすもの」に変えます。
Q. 機密性の高い会議でも使えますか?
A. プランと設定次第です。上位のEnterpriseではSSO、監査ログ、HIPAA対応、プライベートストレージなどが用意されます。扱う情報の機密度に応じてプランを選び、録音の対象外とする会議の範囲を事前に決めておくことが重要です。
まとめ
Fireflies.aiは、オンライン会議にAIノートテイカーを参加させて、文字起こしから要約、検索までを自動化するツールです。文字起こしが無料で無制限である点を入口に、主要会議ツールへの自動参加、100以上の言語、タスク抽出とAPIまで揃っており、会議の記録を「残すもの」から「活用するもの」に変えます。無料は保存400分/チームで要約が制限されるため、要約と録画を使うならPro(年払いで1席あたり月10ドル)が最初の選択肢です。一方で、精度は会議の進め方と用語の整備に依存し、録音への同意など運用ルールの設計が欠かせません。まず無料で1週間の会議を記録し、要約の必要性と保存量を測ってからプランを決めるのが費用の面で合理的です。基本情報はFireflies.aiの紹介ページにまとめています。
最新のAI情報をメールで受け取る
新着のAIツール比較・ランキング・ニュースを、まとめてお届けします。
ご登録後、確認メールをお送りします。配信停止はいつでも可能です。
