n8nとMakeは、どちらもアプリ同士をつないで業務を自動化するツールです。結論は、実行回数が多く社内に技術者がいるならn8n、非エンジニアが中心で複雑な分岐を組みたいならMakeです。同じ自動化でも、作り方と費用の考え方が根本から違います。

料金と提供形態の違い
n8nは実行回数課金、Makeは操作数課金
n8nは、クラウド版がStarterで年払い月20ユーロ(ワークフロー実行2,500回)、Proで月50ユーロ(1万回)、Businessで月667ユーロ(4万回・セルフホスト限定)という段階です。すべてのプランで利用人数とワークフロー数は無制限です。そして標準版はGitHubで公開されており、自前のサーバーに設置すればソフトウェア自体は無料で使えます。ここが料金を考えるうえでの最大の分岐点です。
Makeは、無料プランで月1,000クレジット、有効なシナリオは2本まで、実行間隔は最短15分です。有料はCoreが月額12ドル(年払い9ドル)で1万クレジット、Proが月額21ドル(年払い16ドル)、Teamsが月額38ドル(年払い29ドル)という段階になります。Makeはクレジットの量ではなく、同時実行や制御機能で上位プランに分かれる構成です。
| 比較項目 | n8n | Make |
|---|---|---|
| 料金 | クラウドは年払い月20〜667ユーロ、セルフホストは無料 | 無料あり、有料は月額12ドルから段階制 |
| 課金の単位 | ワークフローの実行回数 | 部品1つ分の動作を1クレジットとして集計 |
| 使いやすさ | コードを書けるぶん自由度が高い。学習はやや重い | 画面が分かりやすく、テンプレートが豊富 |
| 拡張性 | JS/Pythonの実行、AIエージェント、自前サーバー可 | 3,000以上の連携先、上位は実行の優先度が上がる |
| 運用体制 | サーバーの用意と保守を自チームで担う | 運用は任せられるが、処理量に比例して費用が伸びる |
| こんな人に向く | 技術者がいるチーム、社内データを外に出したくない組織 | 非エンジニア中心のチーム、短期間で立ち上げたい現場 |
料金・プラン構成・搭載機能は変更が頻繁です。本記事は2026年10月時点の各公式サイトの公開情報に基づく整理であり、最新の条件は必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。
機能と使いやすさの違い
何ができるかの違い
n8nはノードを線でつなぐ画面で組み立てる点はMakeと同じですが、途中にJavaScriptやPythonのコードを直接書けます。分岐が複雑になったときや、標準の部品では足りない処理を挟みたいときに強く、開発者にとっては手が止まりにくい作りです。AIのエージェントを組み込む部品も用意されており、生成AIを挟んだ処理を書きやすい点も特徴です。
操作のしやすさの違い
Makeは画面の見やすさと、部品の探しやすさで一日の長があります。3,000を超える連携先が用意されており、よく使う構成はテンプレートから始められます。非エンジニアが中心のチームでも、研修なしで最初の1本を作れるケースが多いのは利点です。ただし細かい制御をしようとすると、コードを書ける環境を別途用意する必要が出てきます。
拡張性と向いている人の違い
実行回数の上限に当たりにくいのはn8nです。セルフホストなら実行回数の課金がなく、大量のデータを定期的に処理する用途でも費用が読みやすい構造になっています。半面、サーバーの用意と更新、障害時の対応は自チームの仕事になります。Makeは運用を任せられる代わりに、処理が増えるほどクレジットを買い足す形になり、費用が利用量に比例して伸びます。
社内のデータを外部に出したくない場合もn8nが有利です。自前のサーバー内で完結させられるため、規制の厳しい業種でも導入の検討がしやすくなります。逆に、運用を任せたい、担当者が頻繁に変わる組織ではMakeのほうが定着しやすい傾向があります。
結論:どっちを選ぶべきか
実行回数が多く、サーバーを扱える人が社内にいるならn8nが向きます。まずセルフホストで小さく始め、運用が重くなった段階でクラウド版に移す順序も取れます。逆に、非エンジニアが中心で、連携先の多さと画面の分かりやすさを優先するならMakeが適します。判断は「誰が運用するか」で決めるとぶれません。
n8nのレビューでは実際に使った流れを確認できます。作図の考え方はAIツールの一覧の個別ページも参考になります。
よくある質問
Q. 無料で使い続けられますか
A. n8nは標準版を自前のサーバーに設置すればソフトウェアは無料です。Makeの無料プランは月1,000クレジットと実行間隔15分の制限があり、業務利用には足りないことが多いです。
Q. エンジニアがいなくても使えますか
A. Makeは比較的少ない学習で始められます。n8nも画面で組み立てられますが、コードを書く場面が増えるほど技術者の支援が必要になります。
Q. AIの処理を組み込めますか
A. どちらも生成AIの部品を用意しています。n8nはエージェントを組み込む部品が充実しており、Makeは連携先の多さから選ぶ形になります。
まとめ
入口の価格はn8nが年払い月20ユーロ、Makeが月額12ドルで近い水準です。差が出るのは上限の先で、実行回数を増やすほどn8nのセルフホストが有利、運用を外注するほどMakeが有利という整理になります。
編集部の見解
自動化ツールの選定で最も多い失敗は、料金表の安さで決めて運用が回らなくなる形です。どちらも無料枠や低額プランで試せますが、本当に見るべきなのは「止まったときに誰が直すか」です。担当が決まっていないまま本番の業務を載せると、障害時に手が止まります。
また、実行回数は想像より速く伸びます。定期的な巡回処理を1分間隔で動かすだけで、1か月では数万回に達します。契約前に、いま手作業で回している処理の回数を数えておくと、プランの見積もりが現実的になります。
my-best.ai 編集部
出典:n8n 公式サイト(Pricing)/Make 公式サイト(Pricing)
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