中国の面壁智能(ModelBest)は、端末上で動かすことを前提にしたマルチモーダルモデル「MiniCPM-V 4.7」を公開しました。画像と文章をまとめて扱いながら、約3GBのメモリで動く点が特徴です。
何が発表されたのか
MiniCPM-V 4.7は35B-A3Bと1Bの2構成で提供されます。35B-A3BはMoE(混合物専門家。入力を少数の専門家だけに通す方式)を採用し、総パラメータ数は350億でありながら、推論のたびに動くのは約30億にとどまります。面壁智能によると、iPad Proでの実測で毎秒15トークン以上を出し、約3GBのメモリで動作します。
| 項目 | 35B-A3B | 1B |
|---|---|---|
| 想定環境 | 端末(タブレット・PC) | 端末(省リソース) |
| 必要なメモリ | 約3GB | より小さい |
| 得意な処理 | 画像+文章の即時応答 | 軽量な日常タスク |
端末で動く理由
MoEは能力を高めやすい一方、専門家をその都度メモリへ読み込むため、端末では待ち時間が出やすいという弱点がありました。面壁智能は「LES(前瞻専門家調度)」と呼ぶ仕組みで、次に使う専門家を先読みして計算と並行して読み込みます。この技術は同社がOSSとして公開しているとされています。公開当日から瑞芯微・NVIDIA・Intel・Appleの主要チップに対応し、iOS・Android・HarmonyOS向けの適応コードも提供されます。クラウド側だけで完結していた処理を端末へ移す流れは、Mistralなど他社の軽量モデルでも同時に進んでいます。
導入前に確かめたいこと
端末で動く=必ず速い、とは限りません。実効速度はメモリ帯域と量子化の有無で大きく変わります。Ollamaなどで配布版を試し、自社の端末で実測してから採用を判断するのが安全です。
編集部の見解
端末内で画像と文章を同時に扱えるモデルが現実的な速度で動くようになった点は、日本のAIツール利用者にとって実務的な意味があります。機密性の高い画像や社内文書を外部APIへ送らずに処理できる選択肢が増えるためです。ただし現時点で公表されている速度は同社の実測値であり、第三者の追試はまだありません。Hugging Face等で公開状況を確認し、用途を絞って検証することをおすすめします。
my-best.ai 編集部
出典:MarkTechPost「MiniCPM-V 4.7: An On-Device Multimodal MoE Model」(2026年10月13日)
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