米最大手のJPモルガン・チェースが、外部のAIエージェント(AI agent)に顧客口座を操作させることを認めない方針を示しました。2026年10月13日の決算説明会で、ダイモンCEOが明言しました。

何を決めたのか
外部のエージェントが顧客に代わって送金や支払いを行うことを、同行は現在ブロックしています。MetaのMuseやInstinctのような自律アシスタントが想定されています。認証情報を預けて代わりにログインさせる形も認めません。一方、オープンバンキング事業者を通じたデータ共有は支持しており、残高のような一部データは読み取り専用で参照できます。
理由
ダイモンCEOは「社外のエージェントを社内に入れるつもりはない。顧客にとっても同行にとっても危険が大きすぎる」と述べ、制御を失ったエージェントが数千規模になり得ると指摘しました。顧客が自分で認証情報を渡した場合、意図しない取引の責任は顧客側に移るという考え方も示しています。
銀行側の動き
同行は内部でAIエージェントを使っており、顧客向け業務への展開も計画しています。CFOによれば、現金の流れを予測して資金を移す自社ツール「Smart Cash」の限定試行を始めました。ChatGPTやClaudeのような汎用アシスタント側にとっては、接続先が限定されることを意味します。
編集部の見解
論点はモデルの賢さではなく、誰が責任を負うかです。本人確認と「業務の委任」は別物だという原則が示されました。日本の金融機関がエージェント連携を設計する際も、金額の上限、有効期限、取り消し、記録の4点を先に決める必要があります。読み取り専用から始め、書き込みは人の承認を挟む段階設計が現実的です。
my-best.ai 編集部
出典:The Verge(2026年10月14日)ほか
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