清華27歳准教授の超衍智能がApex-35B発表、Flintに21項目中18勝

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UXリサーチャー/AIツール評価
清華27歳准教授の超衍智能がApex-35B発表、Flintに21項目中18勝

清華大学人工智能学院の27歳助理教授・陳勇超氏が今年6月に設立した超衍智能が、RSI(再帰的自己改良)路線の初モデルApex-35B-V1.0を10月28日に公開した。21項目の評価で同級のQwen3.6-35B-A3Bに20項目、米RecursiveのFlintに18勝1分け。難問では753B級のGLM-5.3をも超えたと公表されている。

清華27歳准教授の超衍智能がApex-35B発表、Flintに21項目中18勝のポイント

まず数字、同級を大きく引き離す

研究・エージェント・コーディング・推論の4方向21項目の評価から、代表的な数字を抜き出す。

評価 Apex-35B-V1.0 比較対象
FrontierScience 40.0 GLM-5.3(753B)30.7
PaperBench 60.9 GLM-5.3 42.5
BFCL V4 84.0 GLM-5.3より8.2高
HLE 47.2 Flintの約2.6倍
MMLU-Pro 87.2 GLM-5.3の88.2に1点差
SWE-bench Pro v2 92.4 Flint 85.2

出典上の注意として、これらは公表側の選択した評価と設定に基づく数値である。RoboticsではRoboRSIで44.5(Qwen3.6-35Bの35.0、Flintの30.0)、Real2Simで21.55(Qwen3.6-35Bは2.1)と、仿真場面の再建で格段の差を見せた。

AIが「模型を作る」開発の輪

同社の自動研究システムApex Researchは、文献調査から方法設計、コード執筆、実験分析、論文執筆まで少ない人手で回す。今年5月には34篇の機械学習論文をACL Rolling Reviewへ双盲提出し、平均2.60(人間投稿の平均2.63と同水準、うち2篇は3.67)という結果を得た。

Apex-35B-V1.0の開発では、このシステムが弱点点の把握と訓練データの自動生成、評価結果とエージェント軌跡の分析、長すぎる推理文脈や偏ったデータ配合への対策探索を担った。さらに底層まで踏み込み、多GPUの負荷配分と通訊・計算の重畳実行、動的バッチ処理を最適化して訓練処理量を45〜60%増加させ、推理側は注意力内核とKV Cache管理の調整で解碼速度1.6〜1.8倍、初トークン遅延30〜35%減を達成したとされる。

4ヶ月・融資4億元という足元

同社は6月の設立からわずか数ヶ月で、累計4億元近い天使輪と天使+輪を終えている。天使輪はIDG資本、星連資本、晶泰科技が共同主導し、天使+輪は中関村科学城基金、深創投、上海未来産業基金が主導した。チームは約30人で、清華・北大・ハーバード・MITや字節、Kimi、智譜などからの出身が含まれる。

比較の軸として、米Recursive Superintelligenceは今年5月に6.5億ドルの融資と46.5億ドルの評価額を発表し、7月にはAWSと4.1億ドルの算力協議を結んでいる。資金と算力が劣る中国側の初モデルが多数の項目で上回った、というのが公表側の主張である。もっともFlint側の計測条件の違いは残るため、第三者検証の動向が次の焦点になる。

研究こそRSIの機関車

創業者の論拠は明快だ。現行の大模型は既知知識の圧縮と安定性を追い、自進化モデルは未知知識の創造を担う。研究は「10回試して1回当たれば良い」高容錯の領域であり、創造性と相性が最も良い。実際、CFD-Benchでは32.1点の上振れ、エージェント実験では79%の勝率が報告されている。

示された応用例では、小模型の訓練配置をAIに任せる実験も興味深い。4時間の探索で207回のコマンドとコード修正、36項の研究・工程操作を経て、訓練12時間後の未見問題での成功率を基座の11.7%から24.4%へ引き上げた。画像生成のStable Diffusion 1.5の強化学習微調では、美学評価を5.397から6.638(約23%増)へ改善した。

よくある質問

Q. 数字は信頼できるのか。
21項目の詳細とコード、重みが公開されている点は評価できるが、数値は公表側の選定と設定に依存する。第三者による再計測が出揃うまで、相対的な傾向として読むのが穏当である。

Q. 企業は何に使えるのか。
計算科学・ロボット仿真など研究寄りの任務を35B規模で扱える点が特徴である。ローカル運用前提なら実測が必須だが、内部研究の仮説検証用として候補に加える価値はある。

編集部の見解

注目はモデル性能より、訓練データ生成からGPU内核最適化までAIが担った「工程そのもの」である。AIが研究の速度を回すことで、資金格差が能力格差に直結しなくなる可能性が見えた。日本の企業研究でも、弱点把握→データ生成→再訓練の輪を小さく回す試験を、まず自社データで一回通すのが現実的な第一歩になるだろう。

my-best.ai 編集部

出典:36Kr「清華27歳助理教授がAI自進化へ参入、初の35Bモデルが登場」(寄稿:機器之心、2026年10月29日)

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