CapCut(キャップカット)は、スマートフォン・パソコン・ブラウザで使える動画編集ツールです。編集部では縦型のショート動画を1本仕上げる流れで試し、自動字幕と無音部分のカット、AIによる背景の切り抜きまで確認しました。無料の範囲だけでも編集の主要な操作はひと通りでき、費用をかけずに始められるのが最大の利点です。一方で、書き出し品質とAI機能、商用利用で使える素材の範囲はプランで変わります。本記事では2026年10月時点の公式情報をもとに、無料でできることと有料プランの違いを整理します。
この記事の結論
- 無料でもタイムライン編集・テンプレート・自動字幕・1080p書き出しまで使えます。個人の投稿なら無料で足ります
- 有料はStandard 月9.99ドル/Pro 月19.99ドル(年払いでおよそ月15ドル)/Team 1人あたり月24.99ドル前後
- 4K/HDRの書き出しとAIのフル機能はProから。背景除去やモーション追跡、AIによる生成が解放されます
- AIの生成機能だけがクレジットを消費します。通常のカットや字幕入れはクレジットを使いません
- テンプレートやBGMの多くは個人利用向けの条件です。広告や商品ページで使う場合は素材ごとの確認が必要です
CapCutとは?基本情報
CapCutは、ショート動画の編集を前提に組み立てられた編集ツールです。スマートフォンアプリ、パソコンのデスクトップ版、ブラウザ版があり、同じアカウントで作業を続けられます。縦型の動画に強いテンプレートが多く、字幕・効果音・テロップの装飾が最初から用意されているため、編集の手順を覚えていなくても形になります。
編集部が最初に確かめたのは、無料でどこまでできるかという点です。タイムラインでのカットと並べ替え、テンプレートの適用、自動字幕、1080pでの書き出しまで、無料プランで一通り試せました。個人が自分のアカウントで投稿する使い方なら、無料プランで足りる場面が多くあります。有料プランが必要になるのは、4KやHDRでの書き出し、AIによる生成や背景の切り抜き、そして商用利用の権利が要る場面です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供元 | CapCut(動画編集・AI編集機能) |
| 提供形態 | iOS/Androidアプリ、デスクトップアプリ、Webブラウザ |
| 主な用途 | ショート動画の編集、字幕入れ、音声の加工、AIによる素材の生成と加工 |
| 無料でできること | タイムライン編集、テンプレート、自動字幕(一部)、簡易な読み上げ、1080pでの書き出し |
| 有料で解放されること | 4K/HDRの書き出し、フルAI機能(背景除去、モーション追跡、ノイズ除去、AI画像・動画生成、話者識別の字幕)、クラウド保存、商用ライセンス |
| AIの利用量 | 生成機能のみクレジットを消費。通常の編集では消費しません |
| 無料プラン | あり(大部分の書き出しに透かし。テンプレートによっては透かしが入ります) |
| 料金 | 月9.99ドル〜(年払いで割引あり) |
作る動画の性格によって、向く道具は変わります。原稿から動画を組み立てるならFliki、収録済みの音声を文字から編集するならDescript、長い録画から要点を切り出すならPictoryが向いています。CapCutは素材が手元にあって、仕上げと演出を詰める工程が担当範囲です。
実際に使ってみた感想
無料でも「形になる」までが速い
編集部では、撮影した数本のクリップと音声を読み込み、テンプレートを当ててから字幕を自動生成する流れを試しました。テロップの位置とアニメーションが最初から整っているため、デザインを考えずに公開できる形まで持っていけました。カットと並べ替えの操作も直感的で、編集の経験がない人でも数十分で1本仕上げられる印象です。無料の範囲でここまでできる点は、他の編集ツールと比べても大きな利点です。
自動字幕の精度と修正のしやすさ
日本語の音声でも自動字幕が生成され、誤認識の箇所を文字側で直すとタイミングはそのまま残りました。音声ではなく文字を直すという考え方のおかげで、修正の作業量が読みやすくなります。ただし専門用語や固有名詞は誤りが増えるため、公開前の見直しは必須です。長い動画では字幕のスタイルを先に決めてから流すと、後戻りが減ります。
AI機能はクレジット制で、使いどころが分かれる
Proで使えるようになる背景の切り抜きとモーション追跡を試しました。人の動きにテロップを追わせる作業は、手作業で位置を打つより明らかに速くなります。一方で、AIによる画像や動画の生成はクレジットを消費し、使い切ると追加購入が必要です。通常のカットや字幕入れではクレジットが減らないため、日常の編集と、ここぞという演出を分けて考えるのが実際的でした。
CapCutの良い点
- 無料の範囲が広い。タイムライン編集・テンプレート・自動字幕・1080p書き出しまで無料で使えます
- スマホ・パソコン・ブラウザで同じ作業を続けられる。撮影した端末でそのまま編集を始められます
- 縦型ショート動画に強いテンプレートが豊富。デザインを考えずに公開できる形になります
- 自動字幕の修正が文字ベースで進む。誤りを直してもタイミングが崩れません
- 通常の編集ではAIクレジットを消費しない。日常的に使っても費用が増えにくい構成です
- 4KやHDRの書き出しに対応。上位プランなら高解像度のまま仕上げられます
周辺の道具と組み合わせると表現の幅が広がります。映像素材そのものを生成するならKLING AIやMidjourney、人の顔を出して話させるならHeyGen、音声はElevenLabsやMurf、BGMはSuno、サムネイルや図の作成はCanva AIに渡す分担が考えられます。台本づくりにChatGPTを使い、素材を揃えてCapCutで仕上げる流れが組みやすいといえます。
気になった点・導入前の注意点
- 無料プランは書き出しに透かしが入ります。テンプレートによっては有料プランでも条件が異なります
- テンプレート・BGM・素材の多くは個人利用向けの条件です。商用利用は素材ごとの確認が必要です
- AIの生成機能はクレジット制。使い切ると追加購入か、翌月まで待つことになります
- Standardはモバイル中心の位置づけで、AI機能の範囲も限られます
- 長尺の編集や複雑な色調整は他のツールが有利です。用途を絞った作りになっています
- アプリ内課金は公式サイトより高くなる場合があります。購入経路で金額が変わります
とくに2点目は見落とされやすい部分です。「編集した動画」に権利があるのではなく、「使った素材」に条件があるという考え方に慣れておくと安全です。広告や商品ページで使う場合は、自前の素材と権利処理済みの音源に寄せる運用が確実です。
CapCutの料金プラン
プランは無料を含めて4段階です。月払いと年払いを選べ、年払いにすると月あたりの負担が下がります。AIの生成機能はクレジット制で、足りなくなったら追加購入する形になります。
| プラン | 月額 | 書き出しと主な違い |
|---|---|---|
| Free | 0ドル | 1080pまでの書き出し。基本の編集、一部の字幕、簡易な読み上げ、限られたAI機能。大部分の書き出しに透かしが入ります |
| Standard | 月9.99ドル(年払いは別途) | 透かしを外して1080pで書き出せます。テンプレートと音源の範囲が広がります。モバイル中心の位置づけです |
| Pro | 月19.99ドル(年払いでおよそ月15ドル) | 4K/HDRでの書き出し、フルAI機能(背景除去・モーション追跡・ノイズ除去・AIによる画像と動画の生成・音声の加工・話者識別の字幕)、クラウド保存、商用ライセンス、優先処理が含まれます |
| Team | 1人あたり月24.99ドル前後 | Proの内容に加えて、チームでの共同作業、ブランドキットの管理、素材の共有、優先サポートが付きます |
| AIクレジット | 追加購入(100クレジットでおよそ4.99ドル) | 生成機能を使うほど消費します。通常の編集では消費されません |
料金・クレジット数・付帯機能は変更されることがあります。米ドル建てのため、日本円での請求額は決済時の為替とカード会社の手数料で変わります。金額は地域や購入経路(公式サイトかアプリ内課金か)によって異なる場合があります。プラン内容は改定されることがあるため、契約前に公式サイトの表示をご確認ください。本記事は2026年10月時点で確認できた公式情報にもとづく整理です。
他の動画編集ツールとの違い
動画編集の道具は、手軽さと作り込みの深さで分かれます。最初に作る動画の長さと本数を決めると選びやすくなります。
| 比較軸 | CapCut | 用途を絞ったツール(例:Descript・Fliki) |
|---|---|---|
| 入口 | 撮影した素材を読み込んで編集 | 原稿や音声から動画を組み立てます |
| 得意な尺 | 縦型のショート動画 | 説明動画・ナレーション動画 |
| 編集の考え方 | タイムライン上で素材を並べる | 文字や原稿を編集すると映像に反映されます |
| AIの位置づけ | 編集作業を補助する機能として内蔵(Pro) | 動画そのものを作る仕組みが中心です |
| 無料の範囲 | 1080pの書き出しまで無料 | 多くの場合、透かしなしの書き出しに有料プランが必要です |
| 向く場面 | 手元の素材を短時間で公開できる形にする | 同じ形式の動画を継続的に量産する |
判断の目安は素材を自分で撮るかどうかです。撮ってきた映像を仕上げるならCapCut、撮影せずに原稿から作りたいならFlikiやPictoryが向いています。長尺の映像を文字から編集したい場合はDescriptが適しています。
CapCutはどんな人におすすめか
- スマートフォンで撮った動画を、そのまま編集して公開したい人
- 動画編集を始めたばかりで、無料の範囲でどこまでできるか確かめたい人
- 縦型のショート動画を定期的に投稿しており、字幕づくりを短縮したい運用者
- 4KやHDRの品質で書き出したい、あるいは背景除去などのAI機能を使いたい制作者
- 商品紹介や広告用の動画を作るため、商用ライセンスの範囲を確認したい担当者
よくある質問(FAQ)
Q. CapCutは無料で使えますか?
A. 無料プランがあり、タイムライン編集・テンプレート・自動字幕・1080pでの書き出しまで使えます。ただし大部分の書き出しに透かしが入り、4Kの書き出しやAIのフル機能は使えません。個人の投稿なら無料で足りる場面も多くあります。
Q. 無料プランの透かしは消せますか?
A. 透かしを外すにはStandard以上の有料プランが必要です。また、テンプレートや素材によっては有料プランでも条件が異なる場合があります。書き出してから気づくと作り直しになるため、編集の早い段階でプランの条件を確認しておくと安全です。
Q. 作った動画は商用利用できますか?
A. 有料プランには商用ライセンスが含まれると案内されていますが、テンプレート・BGM・素材の多くは個人利用向けの条件です。広告や商品ページで使う場合は、素材ごとに商用利用が認められているかを確認し、必要に応じて自前の素材や権利処理済みの音源に置き換えてください。
Q. AI機能を使うと追加料金がかかりますか?
A. AIの生成機能はクレジットを消費する仕組みで、月の枠を使い切ると追加購入か翌月まで待つことになります。100クレジットあたりおよそ4.99ドルが目安として案内されています。カットや字幕入れなどの通常の編集ではクレジットを消費しません。
Q. パソコンでも使えますか?
A. デスクトップアプリとWebブラウザ版があり、スマートフォンと同じアカウントで作業を続けられます。ただしStandardプランはモバイルを中心とした位置づけで、パソコンでの本格的な編集や4Kの書き出しにはProが必要です。
まとめ
CapCutは、ショート動画の編集を前提に組み立てられた動画編集ツールです。無料の範囲でもタイムライン編集・テンプレート・自動字幕・1080pの書き出しまで使え、個人が自分の投稿を作るなら十分に実用的です。4KやHDRの書き出しとAIのフル機能はProからで、月19.99ドル(年払いでおよそ月15ドル)が目安になります。AIの生成機能はクレジット制ですが、カットや字幕入れなどの通常の編集では消費されないため、日常使いで費用が膨らみにくい構成です。一方で、テンプレートやBGMの多くは個人利用向けの条件で、商用利用では素材ごとの確認が欠かせません。向いているのは、スマートフォンで撮った素材を短時間で公開できる形にしたい人です。まず無料プランで一通り仕上げてみて、4KやAI機能、商用ライセンスが必要になった時点でProに切り替える進め方が、無駄のない選び方です。基本情報はCapCutの紹介ページにまとめています。
主な参照元:CapCut公式サイト(料金ページ・プラン比較)。料金と機能は2026年10月時点の情報です。
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