AnthropicはClaude Sonnet 5.5のキャッシュ読み取り価格を100万トークンあたり0.10ドルへ引き下げました。従来の0.20ドルから半額です。長期のシステムプロンプトや社内ナレッジを毎回読み込ませる構成では、ここが効きます。ただし移行時には従来の設定がエラーになるなど、単純なモデル名の差し替えでは済まない変更が含まれています。

価格そのものは据え置き、キャッシュだけが下がった
Sonnet 5.5の基本料金はSonnet 5と同じ、入力100万トークンあたり2ドル、出力10ドルです。今回変わったのはキャッシュ読み取りのみで、0.20ドルから0.10ドルになりました。Anthropicは「処理速度が30%以上向上し、タスクあたりのコストは最大30%下がる」と説明していますが、これは基本単価の引き下げではなく、同じ作業を少ないトークンで終えられるようになったことによる削減です。
| 項目 | Sonnet 5 | Sonnet 5.5 |
|---|---|---|
| 入力(100万トークン) | 2ドル | 2ドル(据え置き) |
| 出力(100万トークン) | 10ドル | 10ドル(据え置き) |
| キャッシュ読み取り | 0.20ドル | 0.10ドル(半額) |
| Terminal-Bench 4.0 | 10.3% | 70.6%(提供元公表値) |
「最大30%削減」は検証が必要な仮説
独立系の評価では、最高effort設定での出力トークン数がおよそ19.3万、タスクあたり7.60ドルと、Sonnet 5より約50%多いという結果も報告されています。低〜中程度のeffortなら効率的に終わり、最高設定ではスコアを追いかけてトークンを多く使う、という整理です。自社の処理を固定したうえで、effortを明示して少なくとも2水準を測るのが安全です。
移行でつまずきやすい点
Anthropicの移行ガイドによると、Sonnet 5で使えていた思考の無効化指定はサポートされず、代わりにbetween_toolsを使う必要があります。また、ツール選択を強制する指定は拒否されます。応答の先頭に思考ブロックが入る場合があるため、最初の要素をそのまま本文とみなす実装は壊れます。max_tokensも思考分を含めて見積もる必要があります。ClaudeをClaude Code経由で使っている場合、sonnetエイリアスの参照先が変わる点も確認しておきましょう。
まとめ
料金表だけを見ると「据え置き」ですが、実際の請求額はeffortと移行の仕方で大きく動きます。キャッシュを多用する構成なら恩恵は明確です。まず自社の代表的なタスクを固定し、effortを明示して実測してから本番へ切り替えるのが安全な進め方です。
編集部の見解
今回の変更は「安くなった」というより「請求額の決まり方が変わった」と捉えるのが正確です。基本単価が動かない以上、コスト削減はトークン消費の設計に依存します。日本のチームが移行する際にいちばん見落としやすいのは、ClaudeアプリとAPIでeffortの既定値が違う点です。アプリで試して良さそうに見えても、APIに組み込むと挙動が変わることがあります。移行チェックリストを先に用意し、思考ブロックの扱いとmax_tokensの見積もりを実装側で見直すことをおすすめします。
my-best.ai 編集部
出典:OpenTools「Claude Sonnet 5.5 halves cache-read prices. Migration can still change your bill」(2026年10月13日)
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