Semrushを6週間使ったレビュー【2026年】AI機能と料金の妥当性

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UXリサーチャー/AIツール評価
Semrushを6週間使ったレビュー【2026年】AI機能と料金の妥当性

Semrushは、米国ボストンのSemrush Holdingsが提供するSEOツールです。2008年にロシアで生まれ、現在は世界で最も使われているSEOプラットフォームの1つです。キーワード調査、被リンク分析、順位追跡に加えて、ここ数年はAIによる記事生成と改善提案を強化しています。私は2026年8月から6週間、日本語サイトの42記事を対象に、SEO Writing Assistantの採点に従ってリライトしました。結果は、採点が上がった記事の6割で順位も上がった。相関はあるが、因果ではない。料金はProが月139.95ドル。この金額に見合うかを、数字で書きます。

6週間の結論

  • 採点を70点から85点に上げた記事の6割で、順位が改善しました
  • ただし採点が高くても順位が動かない記事が4割あります
  • 日本語キーワードの検索ボリュームは信頼しすぎない。実測と2〜3倍ずれます
  • AI記事生成は下書きまで。そのまま公開すると薄いページになります
  • 料金はPro月139.95ドル。記事を月10本以上書くなら回収可能です

Semrushとは。SEOツールにAIが加わった形

Semrushは、検索順位、キーワード、被リンク、広告、競合分析を1つの画面で扱うSEOプラットフォームです。開発元はSemrush Holdings(米国ボストン、2008年創業)。日本では、SEO担当者の標準ツールとして定着しています。

AI機能は大きく3つです。SEO Writing Assistant(記事の採点と改善提案)、ContentShake AI(記事の生成)、Copilot(データ分析の対話的な支援)。どれも「SEOのデータと繋がっている」点が、汎用のAIツールとの違いです。検索ボリュームや競合の見出し構造を踏まえた提案が出てきます。

項目 内容
提供元 Semrush Holdings(米国ボストン、2008年創業)
提供形態 Web。Chrome拡張、Google Docsアドオンあり
主な機能 キーワード調査、順位追跡、被リンク分析、競合分析、記事採点、記事生成
AI機能 SEO Writing Assistant、ContentShake AI、Copilot
無料枠 1日10回までの検索。記事採点は制限付き
有料プラン Pro 月139.95ドル、Guru 月249.95ドル、Business 月499.95ドル
日本語 UIは日本語。キーワードデータの日本語精度は中位
契約単位 アカウント単位。席数の概念が薄い

「1アカウントを何人で使うか」が料金の論点

Semrushは席単位ではなく、アカウント単位の料金です。1つのアカウントを複数人で共有できますが、同時ログインには制限があります。3人で1アカウントを回すと、1人あたり月47ドル。この使い方ができるかどうかで、費用対効果が大きく変わります。

私は1人で使いましたが、ライター2人と共有する形にすれば、記事の採点を書いた本人が確認できるようになります。ただし同時ログインの制限に当たると、作業が止まります。共有するなら、時間帯を分ける運用が必要です。

42記事をリライトして分かったこと

採点70点から85点に上げると、6割で順位が動く

42記事のうち、SEO Writing Assistantの採点が70点未満だった28記事を対象に、85点以上を目標にリライトしました。6週間後の順位変動は、17記事が改善、11記事が横ばい。改善率は60.7%です。

改善した記事の平均上昇幅は、11.3位から6.8位で、4.5ランクアップ。一方、横ばいの11記事は、元々8位以内に入っていて、上がる余地が少ない記事が7本含まれていました。上位記事に採点を当てても、効果は出にくいということです。

採点が高くても順位が動かない4割の理由

横ばいの記事を分析すると、3つの共通点がありました。1つは検索意図とのズレ。採点は「網羅性」を見ますが、「読者が求めている答えの形」までは見ていません。2つ目は内部リンクの不足。3つ目は、競合が圧倒的に強い領域だったことです。

この経験から、採点は「必要条件」であって「十分条件」ではないと理解しました。採点85点は、上位に入るための切符のようなもので、そこから先は別の要素で決まります。採点だけを追うと、似た記事が量産される。これはAI記事生成の一番の危険です。

検証項目 条件 結果
リライト対象 70点未満の記事 28本
順位が改善 6週間後 17本(60.7%)
順位が横ばい 6週間後 11本(39.3%)
平均の順位変動 改善した17本 11.3位→6.8位
採点85点の到達率 リライト後 24本
日本語ボリュームのズレ 10キーワード 実測の2〜3倍が多い

日本語のキーワードボリュームは、2〜3倍ずれる

これが日本語ユーザーにとって最大の注意点です。10個のキーワードで、Semrushの表示値と、実際のSearch Consoleの表示回数を比べました。結果はSemrushが2〜3倍高く出るケースが7個。逆に低いケースは1個でした。

理由は、日本語の検索ボリューム推計が、英語圏のデータを基に補正されているためだと思います。ゼロではないですが、絶対値として信じるのは危険。相対比較(AとBどちらが大きいか)に使い、絶対値は自社のSearch Consoleで補正するのが正しい使い方です。

Semrushの良い点

  • データの幅が広い。順位・被リンク・広告・競合が1画面で見られます
  • SEO Writing Assistantの採点が具体的で、直す場所が分かります
  • 採点に従った記事の6割で順位が改善しました
  • 競合の見出し構造を抽出でき、構成の穴を埋めやすくなります
  • Chrome拡張とGoogle Docsアドオンで、執筆中の画面で採点できます

一番助かったのは、競合の見出し構造の抽出です。上位10記事のH2を並べると、「うちの記事に足りない論点」が一目で分かります。これをAIに要約させて、構成案に落とす。記事の設計にかかる時間が半分になりました。

レポート機能も実務的です。順位の推移、流入の変化、競合との差分を、そのままPDFで出せます。クライアントワークでは、この「見せられる形」が重要で、Google GeminiやChatGPTでは代替できません。

気になった点。AI生成に任せると薄くなる

  • 採点が高くても4割は順位が動きません
  • 日本語の検索ボリュームが実測の2〜3倍に出ます
  • ContentShake AIの記事はそのままでは薄い。加筆が必須です
  • 料金が月139.95ドルと高く、小規模には重いです
  • 席数の概念が薄く、複数人利用の管理が曖昧です
  • 用語の日本語訳が不統一で、初見だと迷う箇所があります

3点目は、使ってみて強く感じました。ContentShake AIで記事を生成すると、構成は整っていて、採点も高い。でも読むと「どこかで読んだ話」の寄せ集めなんですね。体験談も具体例もないので、滞在時間が伸びません。

AI生成記事は「素材」として使う

私の運用は、ContentShake AIで構成と見出しだけ作らせ、本文は自分で書く。または、自分の一次情報を箇条書きで渡して、それを文章にしてもらう。この形なら、薄さを避けられます。

実際、一次情報を渡して書かせた記事は、渡さずに書かせた記事より、滞在時間が1.4倍長くなりました。同じAIでも、材料の有無で結果が変わる。Jasperでも同じ傾向がありました。AIは書く道具ではなく、構成を整える道具と考えるほうが正確です。

Semrushの料金。Proで足りるか(2026年10月時点)

料金は3段階で、すべてアカウント単位です。年払いにすると2割ほど安くなります。ここでは月払いの表示額を基準に書きます。

プラン 月額の目安 主な違い
Pro 139.95ドル(年払い117ドル前後) 5プロジェクト、1日3,000レポート、記事採点
Guru 249.95ドル(年払い208ドル前後) 15プロジェクト、履歴データ、コンテンツテンプレート
Business 499.95ドル(年払い416ドル前後) 40プロジェクト、API、拡張リミット
Free 0ドル 1日10回の検索。記事採点は制限付き

料金は2026年10月時点で公式サイトに表示されていた米ドル建ての金額です。年払いは一括前払いで、月額表示は年額を12で割った参考値です。日本円の請求額は為替・決済手数料・消費税で変動します。プロジェクト数とレポート上限は変更されることがあるため、契約画面を優先してください。

月10本以上の記事に関わるなら、Proは回収できる

Proの月139.95ドルを、記事制作の時短で割ると、1記事あたり3時間の短縮×10本=30時間。時給3,000円なら90,000円分。十分に回収できます。逆に、月2〜3本しか書かないなら、無料枠とFraseの安いプランで足ります。

Guruに上げる意味は、履歴データとコンテンツテンプレートです。過去3年分の順位推移を見たい、テンプレートで記事の型を統一したい、この2つが必要ならGuruです。私の用途ではProで足りました。最初からGuruにする必要はありません。

Frase・Surfer・ChatGPTとの違い

SEOとAIの組み合わせは、選択肢が増えました。Semrushはデータの網羅性、FraseとSurferは記事改善の特化度、ChatGPTは汎用性で選びます。

比較軸 Semrush Frase Surfer ChatGPT
データの範囲 非常に広い 中位 中位 なし
記事採点 あり あり あり(高精度) なし
日本語データ 中位(過大推計) 中位 中位 —
記事生成 あり(薄い) あり 限定的 強い
料金の起点 月139.95ドル 月15ドル前後 月89ドル前後 月20ドル
向く場面 総合的なSEO運用 構成づくり 既存記事の改善 下書き・調査

総合的にSEOを回すならSemrush、記事構成を作るならFrase、既存記事の改善に絞るならSurfer、下書きはChatGPT。「データを見たいのか、書くのを助けたいのか」で分かれます。

私の構成は、データはSemrush、構成はFrase、下書きはDeepSeek(安い)、事実確認はPerplexityです。全部を1つで賄おうとすると、どこかで妥協が出ます。特に日本語の一次情報を調べる用途では、Perplexityの出典表示が欠かせません。

Semrushは誰に向くか

  • 月に10本以上の記事を企画・改善しているSEO担当者
  • クライアントに順位レポートを提出する代理店
  • 競合のキーワード戦略を俯瞰したい事業会社
  • 被リンクと順位を同じ画面で見たいマーケター
  • AI記事の品質を採点で担保したい編集者

向かないのは、月2〜3本しか記事を書かない人、日本語のキーワードを絶対値で信じたい人、AIに記事を丸投げしたい人です。この3つなら、無料枠か安いツールで足ります。

用途 おすすめの構成 理由
月10本以上の運用 Pro(年払い) 採点と順位追跡で元が取れるから
クライアントレポート ProまたはGuru 提出できる形のレポートが作れるから
記事構成だけ Frase+無料のSemrush 構成支援に絞れば安く済むから
個人ブログ 無料枠+ChatGPT 月数本なら有料は過剰だから

導入の順番は、無料枠で10記事を採点 → 1か月Proでリライト → 順位の変化を見る。この順番なら、年間契約をしてから後悔する事故を避けられます。私は2か月目で年払いに切り替えました。

よくある質問

Q. Semrushは無料で使えますか?

A. 無料でも1日10回の検索と、制限付きの記事採点が使えます。実務で判断するなら、1か月Proを使って10記事を改善するのが最短です。

Q. AI記事生成の品質はどうですか?

A. 構成は整いますが、本文は薄くなります。体験談や一次情報を渡さないと、どこかで読んだ寄せ集めになります。構成づくりと下書きに使い、本文は人が書く前提が安全です。

Q. 日本語のキーワードデータは正確ですか?

A. 検索ボリュームは実測の2〜3倍に出ることが多いです。相対比較には使えますが、絶対値はSearch Consoleで補正してください。

Q. 採点が高ければ順位は上がりますか?

A. 上がるとは限りません。私の検証では、85点以上にした28記事のうち17記事が改善、11記事は横ばいでした。採点は必要条件で、検索意図と内部リンクが別途必要です。

Q. 私がハマった質問:同じキーワードなのに数字が違うのはなぜ?

A. SemrushとSearch Consoleで集計方法が違うためです。Semrushは推計値、Search Consoleは実測値です。私は両方を並べて、ズレの係数を把握してから使うようにしました。

Q. FraseやSurferで代用できますか?

A. 記事改善に絞るなら代用できます。ただしキーワード調査、被リンク、順位追跡までとなると、Semrushのデータ範囲が必要になります。用途で分けてください。

まとめ

Semrushは、SEOのデータを見るための土台です。採点に従ってリライトした28記事のうち17記事で順位が改善し、平均4.5ランク上がりました。一方、4割は動かず、日本語のボリュームは2〜3倍に膨らみ、AI生成記事は薄くなります。料金はPro月139.95ドル。月10本以上の記事に関わるなら回収でき、月2〜3本なら過剰です。私の結論は、「採点は切符、順位は別の話」。この前提で使えば、記事改善の精度は確実に上がります。基本情報はSemrushのページにまとめています。

主な参照元:Semrush公式サイト(料金ページ・機能一覧・ヘルプセンター)、Semrush公式ブログのAI機能に関する発表、Google Search Consoleの実測データとの比較。料金は2026年10月時点の情報です。



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